自分用日記

旅に出たい

8年前くらいに書いたやつです。

元々別サイトに乗せてたやつだけど、夜に散歩した日記を読み返してたら久々に存在を思い出した。

そっちのアカウントは消したので、せっかくなのでこっちで供養します…

 

あてのない旅に出たい。

夏の暑い日射しの中、駅まで歩いて、往復切符を買った後、NEWDAYSで烏龍茶とハイソフトを買う。

日光を拝みながら電車を待ち、烏龍茶を少し飲む。

電車に乗って外の暑さとのギャップを楽しみ、適当な席に座ってハイソフトの箱を開ける。世界遺産カードに一喜一憂して、今度は外の世界をぼーっと見ながら、旅先での期待を膨らませる。

適当な駅に着いて電車を降り、ホームの写真を撮ったあと駅を出たら、周辺の地図看板を見るでもなく眺め、たいして頭にも入れずに歩き出す。

近くのコンビニエンスストアで土地ならではの品揃えを見て、昼食に菓子パンと野菜ジュース、デザートに蒟蒻畑を選びレジに持っていく。ぶらぶらと自然の多い川沿いの道を歩き、空腹を感じたころ、手頃なベンチに座り、景色を写真に収めながら昼食を戴く。

烏龍茶をちまちま飲みながらまた歩き始めて今度は少し店や人が目立つ所にでる。しばらくウインドウショッピングとして目にとまる店をうろうろしたあと、古本屋を見つける。わくわくしながら中に入り、本棚を余すとこなくゆっくり見てまわる。欲しかった本を2、3冊見つけ、財布の中身に怯えながらも思いきって買ってしまう。

店から出るとそろそろ帰らなければならない時間になっていたので、来た道とは少し違う道、住宅街を、夕暮れや何処かの家の晩御飯の匂いなどを堪能しながら帰っていく。

無事に駅に着き、今度は夕陽を拝みながら電車を待ち、残った烏龍茶を一気に飲み干す。

電車に乗り込み、席に腰掛けると、心地好い疲れと眠気が身体を包み、外のオレンジ色の世界を眺めていたいという意志とは裏腹に降りてくる瞼に抵抗せず、素直に眠りにつく。

運良く地元の駅の1つ前の駅で目が覚め、今日の1日を振り返りながら切符を探し、降りる準備をする。

だんだん見馴れた街並みが目に入り、旅の終わりに対する少しの寂しさと、生まれ育った町に帰ってきたことによる絶大な安心感の入り交じった気持ちを抱えながら電車を降り、夜の一歩手前の涼しげな田舎道を辿り家に着く。

既に用意されていた母さんの手料理を、私の今日の思い出話と共に皆で食べる。

そして撮ってきた写真の整理や出費の計算を済ませながらお風呂が沸くのを待ち、沸いたら一番風呂を貰いゆったりと湯船に浸かりながら疲れた脚をマッサージする。

お風呂から上がったあとはこの旅を軽く日記に書き留め、「今日も良い1日だった」と思いながら眠りにつく。

そんな旅に出たい。